WordPressというと、企業サイトやブログを作るための仕組みという印象が強いかもしれません。
日本では、会社の情報を掲載して信頼感を高める、問い合わせフォームを設置する、記事を投稿して検索流入を得る、といった使い方が一般的です。
しかし、WordPressで作れるものは企業サイトやブログだけではありません。
テーマやプラグインを組み合わせれば、ネットショップ、会員サイト、ポッドキャスト配信、メールマガジン、掲示板など、さまざまなWebサイトやサービスを構築できます。
この記事では、企業サイト以外のWordPress活用方法を7つ紹介します。
1. WooCommerceでECサイトを運営する
WordPressに「WooCommerce」というプラグインを追加すると、商品の販売機能を備えたECサイトを構築できます。
商品ページ、ショッピングカート、注文管理、決済、在庫管理など、ネットショップの運営に必要な基本機能をWordPress上に追加できます。
販売できるものは、配送が必要な物理的な商品だけではありません。
- PDFや画像などのデジタルデータ
- 動画や音声コンテンツ
- オンライン講座
- 有料記事
- イベント参加券
- サービスの利用権
このような商品も販売できます。
起業の定番としてECサイトの立ち上げがありますが、ECサイトプラットフォームを使う選択肢以外にも国によってはきちんと対応されているとは限らないので、WordPressが選ばれるのは珍しくありません。
商品ページが作れるのはもちろん、通常の記事や固定ページを使って商品の魅力を詳しく紹介し、そのまま購入ページへ誘導できる点もWordPressを使うメリットです。
ブログによる情報発信と商品の販売を、ひとつのサイト内で運用できます。
2. ElementorとWooCommerceでショップを立ち上げる
WordPressのページビルダープラグインである「Elementor」とWooCommerceを組み合わせる方法もあります。
Elementorを使うと、コードを直接編集しなくても、画面上で要素を配置しながらページを作成できます。こちらはWordPress標準のブロックエディタのような機能なのですが、まず最初にElementorが作られてブロックエディタが作られた経緯もあるので、WooCommerceでECサイトを作る時にElementorもセットで使われるのが定番の選択肢となっている国が多くあります。
商品一覧、商品詳細、キャンペーンページ、購入への案内などを、ショップの雰囲気に合わせて調整できます。
WordPressの管理画面から商品を登録し、WooCommerceで販売機能を管理しながら、Elementorで見た目を作るという構成です。
特定の商品を目立たせたい場合や、商品の背景や使い方まで丁寧に伝えたい場合に向いています。
ただし、プラグインを多く組み合わせるほど、更新や表示速度、プラグイン同士の相性を確認する必要があります。
デザインを自由に作れることだけでなく、継続的に保守できる構成にすることも重要です。
3. 会員サイトを運営する
WordPressでは、登録した会員だけが閲覧できるサイトも作れます。
デフォルト機能として存在しており、設定画面での「だれでもユーザー登録ができるようにする」にチェックをすると会員登録することができるサイトになります。
一般公開するページと、ログインしたユーザーだけが閲覧できるページを分けることで、特定の利用者に向けて情報を提供できます。
たとえば、次のような用途が考えられます。
- 子育てに関する情報共有
- オンライン学習
- 資格取得の教材提供
- 社内向けのマニュアル
- 地域団体の情報共有
- 講座受講者への資料配布
- 購入者限定のサポート情報
記事を公開する仕組みが最初から用意されているため、会員向けのコンテンツを継続的に追加しやすい点が特徴です。
ユーザーごとに権限を分けたり、会員の種類によって閲覧できるページを変更したりすることもできます。
WordPressを単なる情報発信サイトではなく、継続的に利用してもらうための場所として活用できます。
4. ファンサイトやサブスクリプションサイトを作る
会員サイトの仕組みと決済機能を組み合わせれば、月額制のファンサイトやサブスクリプションサイトも構築できます。
無料で閲覧できる記事とは別に、WooCommerceを使うことで有料会員だけが閲覧できるコンテンツを用意します。
たとえば、次のようなコンテンツを提供できます。
- 会員限定の記事
- 限定動画や音声
- 制作過程の公開
- 過去コンテンツのアーカイブ
- 会員限定のお知らせ
- ダウンロード資料
- オンラインイベントの案内
SNSは情報を広く届けることに向いていますが、投稿が流れてしまいやすく、過去の情報を整理して残す用途には向いていない場合があります。
WordPressであれば、限定コンテンツをカテゴリーや公開時期ごとに整理できます。
クリエイター、講師、専門家、地域団体などが、活動を支援してくれる人に向けて継続的に情報を提供する場所として利用できます。
5. ポッドキャストの配信拠点として使う
WordPressは、ポッドキャストの配信拠点としても活用できます。
音声ファイルを掲載し、各エピソードのタイトルや説明文、出演者、関連リンクなどを記事として管理します。
ポッドキャスト配信に対応したプラグインを利用すれば、番組情報をまとめたフィードを作成し、外部のポッドキャストサービスへ配信できる構成も作れます。
WordPressを使うことで、音声だけでは伝えにくい情報も補足できます。
- 放送内容の概要
- 出演者のプロフィール
- 紹介した商品やサービスへのリンク
- 関連記事
- 参考資料
- 文字起こし
- 過去回の一覧
ポッドキャスト配信サービスだけを利用する場合と比べて、自分のサイトに情報を蓄積できる点が特徴です。
番組名や出演者名、放送内容に関する検索からサイトを見つけてもらえる可能性もあります。
6. メールマガジンの配信基盤として使う
WordPressをメールマガジンの管理や配信に利用することもできます。
サイト上に購読フォームを設置し、登録者へ新着記事やお知らせをメールで届けます。
メール配信に対応したプラグインを使えば、WordPressの管理画面からメール本文を作成したり、購読者を管理したりできます。
次のような用途が考えられます。
- 新着記事の通知
- 商品入荷のお知らせ
- イベントの案内
- 会員向けの連絡
- 定期的なニュースレター
- サービス更新情報の配信
Webサイトは利用者が訪問するのを待つ必要がありますが、メールマガジンでは登録者へ直接情報を届けられます。
WordPressの記事投稿とメール配信を連携すれば、サイトに掲載した情報をもとにメールを送る運用も可能です。
ただし、大量のメールを安定して配信する場合は、WordPressが動いているサーバーから直接送信するのではなく、外部のメール配信サービスと連携した方が管理しやすい場合があります。
7. 掲示板やプロフィールサイトを作る
WordPressでは、情報を一方的に発信するサイトだけでなく、利用者が投稿するサイトも作れます。
掲示板プラグインの「bbPress」を利用すると、ユーザーが話題を作成して返信できる掲示板機能を追加できます。
たとえば、次のような掲示板を作れます。
- 製品利用者向けの質問掲示板
- 趣味に関する情報交換
- 地域コミュニティ
- 会員限定の相談場所
- オンライン講座の質問受付
会員機能と組み合わせて、登録者だけが投稿できる掲示板にすることもできます。
また、WordPressを使って、lit.linkのようなプロフィールサイトを作ることも可能です。
プロフィール、SNS、ネットショップ、問い合わせ先、活動実績などを1ページにまとめます。
WordPressで作成すれば、リンクを並べるだけでなく、活動内容を紹介する記事や実績ページ、商品販売、問い合わせフォームなども追加できます。
最初は簡単なプロフィールページとして始め、必要に応じて機能を増やしていけます。
WordPressはWebサービスの土台としても使える
WordPressは、記事を投稿するためだけの仕組みではありません。
プラグインやテーマを組み合わせることで、次のような機能を持つサイトを構築できます。
- 商品を販売する
- 会員を管理する
- 限定コンテンツを提供する
- 音声を配信する
- メールを送る
- ユーザー同士が交流する
- 個人や活動内容を紹介する
複数の機能を組み合わせることも可能です。
たとえば、無料記事で検索流入を得ながら、有料記事や商品を販売するサイトを作れます。
ポッドキャストを配信しながら、メールマガジンの登録者を増やし、会員限定コンテンツへ案内することもできます。
WordPressの利点は、最初から大規模なシステムを作らなくても、必要な機能から少しずつ追加できることです。
一方で、機能を増やすほど、プラグインの更新、バックアップ、セキュリティ、表示速度などの管理も重要になります。
何が作れるかだけでなく、誰がどのように運用し、継続的に保守するかまで考えて構成を決める必要があります。
企業サイトやブログ以外にも、WordPressには多くの使い道があります。
新しいWebサービスを考えるときは、専用システムを一から開発する前に、WordPressを土台として実現できないか検討してみるのもひとつの方法です。
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